高級な羽毛布団は何が違いますか?
「暖かさの質」と「耐久性」が違います。
「安い羽毛布団と高い羽毛布団では何が違うの?」というのは、多くの方が感じる疑問です。
品質表示を見ても違いがわかりませんよね。
同じ「ダウン率93%/綿100%」で値段の違いが出る理由は、品質表示に書ききれない部分に差があるから。
良質な羽毛布団づくりにとって大事なのは「側生地の質」「ダウンの大きさ」「衛生面」です。高級羽毛布団はこの3つにコストを掛けています。
羽毛布団づくりにとって大事なこと- 側生地の質
- ダウンの大きさ
- 衛生面
それぞれ何が具体的に違うのか、違うと何が良いのかを、なるべくわかりやすくご説明します。
「側生地の質が良い」ってどういうこと?
低価格羽毛布団 | 高級羽毛布団 | |
---|---|---|
素材 | ポリエステル混/綿 | 超長綿 |
糸の細さ (番手) |
40~60番手 | 100番手以上 |
生地の密度 (打ち込み本数) |
200本程度 | 300本以上 |
生地の重量 | 130g/㎡前後 | 90g/㎡前後 |
高級羽毛布団に使われる側生地の特徴は、「細い糸で密度が高く織られている」ことです。糸の細さは「番手」という単位で表され、数字が大きいほど糸が細いことを表します。
羽毛布団のランクを見分ける「番手」
一般的な綿100%の羽毛布団は40番手の側生地が使われますが、生地が少し硬めでカサカサ感が残ります。上質な羽毛布団になると60番手、80番手、高級羽毛布団になると100番手を超える生地が使われます。
羽毛布団の側生地は「綿100% > ポリエステル混 > ポリエステル」の順に良いとされますが、同じ綿100%でも糸の細さや生地の密度で品質に差が出ます。
高級羽毛布団に「超長綿」が使われることが多いのは、繊維が特別に長い綿を使うことで、丈夫で肌沿いの柔らかい生地に仕上がるからです。
細い糸で織った生地は薄くて軽くなるため、ダウンがふくらみやすくなります。たくさんの空気で保温できるため、同じダウン率、ダウンパワーの羽毛布団でも、生地の違いで暖かさの質が変わります。
100番手以上の極細糸で編んだ側生地を使うと、とても軽く、柔らかく体にフィットする羽毛布団に仕上がります。
ドレープ性が良いので、熱を逃がしづらく保温性も高まります。
軽さだけでなく、生地の密度も重要です。密度が高いと肌触りがソフトになるだけでなく、生地の耐久性が高まります。
羽毛布団の寿命は生地が破れて羽毛が出てきてしまうのが原因になることが多いのですが、生地の密度が高いと、羽毛布団が長持ちしやすくなります。
ダニを通さない密度(打ち込み本数)の目安
打ち込み本数とは、1インチ四方当たりの「縦糸と横糸の合計本数」のこと。本数が多いほど生地の密度が高いことを表し、柔らかで丈夫な生地になります。打ち込み本数が230本を超えるとダニが侵入できなくなるため、防ダニ性を謳えるようになります。
一般的な綿100%の側生地は打ち込み本数が200本程度です。ダウンプルーフ加工をすることでダニの侵入を防いでいますが、羽毛布団が蒸れやすくなるデメリットがあります。
高密度の生地ではダウンプルーフを強くかける必要がないので、通気性を確保しやすくなります。「軽くて通気性が良い(でもダニを通さない)」のが質の良い側生地の特徴です。
高級羽毛布団で「細い糸で密度高く織られた側生地」が使われる理由が少しでも伝わればうれしいです。
ダウンが大きいと何が良い?
低価格羽毛布団 | 高級羽毛布団 | |
---|---|---|
ダウンパワー | 300dp~ | 400dp~ |
ダウンの大きさ | △ | ◎ |
ダウンが絡まる時にできる「空気の層」が、羽毛布団の心地良さの秘密。1つ1つのダウンボールが大きいほど、軽くて暖かい羽毛布団をつくることができます。
ダウンの大きさは外から判断することはできませんので、ダウンパワーでおおよその推測をします。400dp以上が高級羽毛布団の目安です。詳しくは下記をご参照ください。
ダウンが大きく育つまでには、餌代や人件費など飼育コストがたくさん掛かります。大きなダウンを使った羽毛布団は高額になりますが、その分、丈夫で耐久性が高く、長持ちします。
ダウンが大きいことのもう一つのメリットは、通気性の高い側生地を使えることです。
ダウンが小さいと、羽毛の吹き出しを防ぐために強いダウンプルーフをかける必要があり、蒸れやすくなります。
空気と寝心地の関係
ダウンには暖かい時に閉じて空気を逃がし、寒い時に開いて空気を取り込むという特性があります。空気は熱伝導率が低いので、布団の中の空気量が多いと体の熱を逃がしづらく、寝床が暖かく保たれます。空気には余計な湿気を逃がす役割もあり、心地良い温度と湿度が保たれやすくなります。
良いダウンを活かすためには良い側生地が必要です。
その逆も然りで、良い側生地を活かすには良いダウンが必要です。お互いが相乗効果で良い羽毛布団が生まれます。
衛生面の違い
低価格羽毛布団 | 高級羽毛布団 | |
---|---|---|
清浄度 | 500mm~ | 1000mm~ |
酸素計数 | 4.8mg以下 | 2mg以下 |
洗浄 | 海外 | 国内 |
どんな羽毛布団も「キレイに洗浄されている」ことを謳うものですが、コスト面の理由から日本で洗浄されている商品は少なく、海外で洗浄されて日本に輸入される羽毛がほとんどです。
本当にキレイに洗浄された羽毛布団は臭いません。新品の羽毛布団が獣臭い場合は、洗浄が不十分な可能性があります。
羽毛布団がどの程度清潔なのかというのは「清浄度」と「酸素計数」という数値で確認できます。
「羽毛を洗った後の水の透明度」を表す清浄度は、業界の最低基準が500mm。1000mm以上からが高品質の目安です。
和雲の羽毛がキレイな理由
和雲の羽毛布団はミネラルをほとんど含まない「超軟水」で洗浄することで、2000mm以上の清浄度を達成しています。「羽毛に有機物がどの程度残っているか」を表す酸素計数も1.6mgと業界トップクラスの清潔さです。
衛生面が大切な理由は、単に「臭いがしない」ということだけではなく、汚れが少ないダウンは開きやすく、たくさんの空気を含むことができるからです。
何年も使った羽毛布団がへたってくるのは、羽毛に汚れが蓄積してダウンが開きづらくなっているから。クリーニングをして羽毛がキレイになると、また羽毛布団はふかふかに戻ります。
「清浄度」と「酸素計数」がゴールドラベルの品質基準4項目のうち2つを占めていることからも、羽毛布団の品質にとって「清潔さ」が非常に重要なことがわかります。
「側生地の質」「ダウンの大きさ」「衛生面」の各要素がそれぞれ影響し合い、たくさんの空気をまとうことができるから。
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