冬の寝汗に悩む人が増えています。
住宅が高気密化している影響もあり、意外なことに厚着や布団の重ね掛けをして寝る冬の方が、夏よりも寝汗に悩む人が多いというデータがあります。

汗っかきの男性や子供だけでなく、女性でもホルモンバランスの乱れ等で汗をかきやすくなることはありますが、特に冬に寝汗が増える場合は、寝具が原因の可能性があります。
寒い冬でも朝までぐっすり眠るための、寝具のムレ対策をご紹介します。
目次
寒い冬に寝汗が増えるのはどうして?

疲労回復のための成長ホルモンは、眠りはじめの3時間に最も多く分泌されます。この3時間は睡眠のゴールデンタイムと言われ、この時間に体温を下げて深い眠りにつくことで、睡眠の質が高まります。
深く眠るため、寝はじめに汗をかいて体温を下げようとするのは自然な生理現象です。汗をかくこと自体は心配する必要はありません。
ただし、真冬でも夜中に目が覚めてしまうほど寝汗をグッショリかく場合は、寝具のムレが原因になっている可能性があります。
熟睡できないと疲れが取りづらくなりますので、続く場合は寝具の素材を化学繊維のものから天然繊維のものへ見直した方が良いかもしれません。
冬は布団を重ねたり、厚手のパジャマを着込んだりして熱がこもりやすくなります。吸湿性のない寝具を使っていると、実は夏よりも冬の方が汗をかきやすいのです。体温も下がらず、眠りが浅くなりがちです。
睡眠中に汗をかくのは体の自然なメカニズム。熱がこもりやすい冬は、吸湿性のない寝具を使うと夏よりも汗をかきやすい。
冬の睡眠の質に影響が大きい寝具の素材
寝具の素材は、「化学繊維」と「天然繊維」に大きく分かれてます。
汗を素早く吸収・発散させて、深い眠りにつきやすい環境にしてあげるには、「敷き布団(マットレス)」と「掛け布団」の素材を正しく選ぶ必要があります。
寝具の素材を見直してムレ対策を- 敷き布団(マットレス)の素材を見直す
- 掛け布団の素材を見直す
ポリエステルやウレタンなど、石油をもとに化学的に合成された「化学繊維」は、汗の吸収・発散が苦手です。ほとんど汗を吸い取ってくれません。
対して、綿や麻、羽毛、羊毛など自然素材から生まれた「天然繊維」は、汗の吸収が得意です。睡眠中にかいた汗を素早く吸収・発散してくれます。
化学繊維 | 天然繊維 | |
---|---|---|
植物繊維 | 動物繊維 | |
石油 ↓ ポリエステル、ウレタン、ナイロン、アクリル |
綿(コットン)、麻(リネン) | 羽毛(ダウン)、羊毛(ウール)、キャメル |
◀︎ 汗の吸収・発散が苦手 汗の吸収・発散が得意 ▶︎ |
敷き布団(マットレス)のムレ対策は天然繊維との併用で
敷き布団(マットレス)の場合は吸湿性だけでなく、身体を支える反発力も大切。様々なメーカーから魅力的な商品が販売されていますので、化学繊維のマットレスをご利用されている方も多いと思います。
化学繊維のマットレスを利用していてムレを感じる場合は、マットレスの上に天然繊維のベッドパッドを敷くなど、身体に直に触れる部分だけでも汗を吸収しやすい寝具を併用するようにしてみてください。
パシーマなどの脱脂綿を使ったガーゼ素材の敷きパッドは、冬はあたたかく、汗も吸収してくれるのでおすすめです。
冬に寝汗が多い場合は掛け布団の見直しを
夏と冬で同じマットレスを使っていて、特に冬に寝汗が気になる場合は、掛け布団のムレが原因の可能性が高いです。
夏だと掛け布団が薄いので湿気は自然に逃げていきます。ぶ厚い掛け布団で身体をしっかり包み込む冬では、掛け布団自体に湿気を発散する性能がないと、布団の中にどんどん湿気が溜まってしまいます。
湿気が放出されずに溜まっていくと、布団の中は軽いサウナ状態。冬の快眠には掛け布団の吸湿・放湿性がとても大事なのです。

もちろん、寝冷えを防ぐために、きちんと保温性も確保した掛け布団である必要があります。
その点、保温性と吸放湿性に優れた羽毛布団は理想的な掛け布団です。
羽毛布団に使われるダウンは、湿気がたまるとダウンボールが閉じて湿気を逃し、乾燥するとダウンボールが開いて湿気を取り込む「天然のエアコン機能」を備えています。ダウンがお互いに絡まってできる空気層に熱が蓄えられるので、保温性も抜群です。
羽毛に近い保温性を謳った化学繊維の掛け布団も販売されていますが、羽毛に備わる天然のエアコン機能だけはどうしても真似ができません。
冬だけ寝汗が気になる場合は掛け布団のムレが原因の可能性あり。保温性と吸放湿性に優れた羽毛布団を利用しよう。
「羽毛布団なのに蒸れる」場合は側生地の素材を確認
羽毛布団は汗の吸収・発散性に優れた掛け布団なのですが、
「羽毛布団は暑すぎる」
「羽毛布団で寝ていたら蒸れて寝汗がすごい」
という方が少なくありません。
羽毛布団は蒸れる、と誤解している方もいるのですが、これには理由があります。
羽毛布団の側生地には、「ダウンプルーフ加工」といって、羽毛の吹き出しを防止するために樹脂コーティングなどで生地の目地をつぶす加工がされているのです。
衣料品や布団カバーの生地と比べて羽毛布団の側生地は通気性が悪いため、生地自体に汗を吸収しないポリエステルが使われていると、非常に蒸れます。羽毛布団は綿100%が良い、と言われるのはそのためです。
綿100%でも安心はできません。綿を使っていても「ウォッシャブル対応」になっている場合、水に強くするため、吸湿性が極端に悪くなります。
汗をかくからと、洗えるウォッシャブル対応の掛け布団は人気ですが、ウォッシャブル対応だからムレて汗をかく、という本末転倒な状態になっている可能性もあります。
暑がりの方やマンションにお住まいの場合はノンダウンプルーフ羽毛布団がおすすめ

綿100%だとしても、ダウンプルーフ加工がされている羽毛布団が蒸れやすいことに変わりはありません。
最近は気密性の高い住宅が増えていますので、暑がりの方には、ダウンプルーフ加工がされていない「ノンダウンプルーフ羽毛布団」がおすすめです。
ノンダウンプルーフ羽毛布団は側生地の通気性が良いためダウンボールが空気を取り込みやすく、空気の層に蓄えられた熱が、身体を冷えから守ります。
ダウンボールが抱えることができない湿気は生地を通して布団の外に排出されるため、ムレ感を抑え、快適な寝床内環境を維持しやすいという、他の羽毛布団にはない特徴があります。
汗をかきづらくなるので、布団の清潔さを保ちやすいこともメリットの一つです。
側生地の素材 | ダウンプルーフの有無 | ムレにくさ |
---|---|---|
ポリエステル | ダウンプルーフ | × |
綿 (ウォッシャブル対応) |
ダウンプルーフ | △ |
綿100% | ダウンプルーフ | ○ |
綿100% | ノンダウンプルーフ | ◎ |
化学繊維やウォッシャブル対応の生地はムレやすい。汗かきの方は羽毛の呼吸を妨げないノンダウンプルーフ羽毛布団がおすすめ。
化学繊維を使った掛け布団は布団に入った瞬間は暖かく感じますが、蒸れているのを暖かく感じているだけの場合も多いです。
本物の羽毛布団は、掛けた瞬間はヒヤッとしても、体温の熱を吸収しながらじわじわと暖かくなっていきます。睡眠中に布団の中にたまる湿気もほどよく逃しながら、自然な暖かさを保ってくれる理想的な掛け布団が、「ノンダウンプルーフ羽毛布団」です。
和雲では、良質な天然素材を使い、全ての工程を国内で行う純日本製にこだわったノンダウンプルーフ羽毛布団を製造しております。寝汗に悩まされている方はぜひお試しください。
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