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寝具の相談コラム

冷感敷きパッドのデメリットはありますか?

素材によっては熱がこもりやすくなることがあります。

冷感敷きパッドのデメリット

年々暑くなる日本の夏に今や必須アイテムの「接触冷感敷きパッド」

夏の快眠を助ける大人気寝具ですが、ヒンヤリする原理や素材ごとの特徴を知らないと、「冷たいのは最初だけ」「かえってムレて寝苦しい」ということになりかねません。

冷感敷きパッドの仕組みや、素材による寝心地の違いをわかりやすく解説し、涼しさが持続するおすすめの冷感敷きパッドもご紹介します。

冷感敷きパッドとは

冷感敷きパッドとは

冷感敷きパッドとは、触ったときにヒンヤリする夏用敷きパッドのことです。

ヒンヤリ度は「Q-max(キューマックス)値」で表すことができ、数字が大きいほどヒンヤリ感が強いことを意味します。Q-max値が0.1以上から「接触冷感敷きパッド」と表示することが可能です。

冷たく感じるのはなぜ?

熱を奪うスピード(熱伝導率)が高い素材ほど触れた時にヒンヤリ感じます。接触冷感敷きパッドには熱伝導率の高い素材が使われています。

※Q-max値はこれまで各メーカーと検査機関が協議して基準を定めてきましたが、2020年にJIS規格が改定され、接触冷温感試験の方法と合格基準が変更されました。

Q-max値の目安

冷感敷きパッドのヒンヤリ効果を示す「Q-max」ですが、数字だけだと比較しづらいため、Q-max値ごとの冷たさの目安を表にまとめました。

Q-max値の目安
冷たさの目安
0.1以上 ヒンヤリするかな?
0.2以上 優しいヒンヤリ感
0.3以上 しっかりしたヒンヤリ感
0.4以上 冷たく感じるほどのヒンヤリ感

Q-max値は冷たさの目安として冷感敷きパッドを選ぶ際に大事な要素の一つですが、Q-max値が高いほうが涼しく寝れるかというと、実はそうとも言えない落とし穴があります。

冷たいのは最初だけ?接触冷感の盲点

接触冷感敷きパッドは、「冷たさが持続する」と誤解している方が多いのですが、JIS規格による「接触冷感」の定義をみてみると、このように書かれています。

「接触冷感」とは

皮膚と生地とが接触したときに感じる瞬間的な、冷たい感覚。

JIS L 1927:2020より

「瞬間的な」とわざわざ書かれていることからわかるように、触った瞬間に皮膚の熱が生地に奪われ、冷たく感じるのが接触冷感寝具です。

Q-maxは生地の冷たさを表す指標ではないことに注意

Q-max値は生地がもっている瞬間的な熱の移動量を表しているだけで、生地自体が冷たいわけではありません。しばらく触っていると生地は暖まり、冷たさは消えてしまいます。

Q-max値が高い機能性冷感敷きパッドにはポリエステルやナイロンなどの化学繊維で作られたものが多く、化学繊維は汗を吸いづらいため、冷たさが消えた時にムレて逆に暑く感じてしまう場合があります。

夏の寝苦しさの原因

化学繊維は安価に手に入れやすい魅力はありますが、汗で寝床がムレてしまい、かえって寝苦しくなるという悪循環を起こしてしまっては意味がありません。

冷感敷きパッドを選ぶ際に、Q-max値と同じかそれ以上に大事なのが、汗対策を考慮した素材選びです。

触った瞬間の冷たさより大事な「汗対策」

夏の寝苦しさは、背中にこもった湿気が原因。背中のムレが体温を上昇させ、体温を下げるため体はさらに汗をかこうとします。

睡眠中はコップ1~2杯分の汗をかくと言われますので、夏の睡眠の質を高めるためには、汗をしっかり吸ってくれる天然繊維の敷きパッドを選ぶことが大切です。

綿(コットン)は汗を吸収する一方で乾きづらい

綿(コットン)

汗を吸う天然繊維といえば綿のイメージが強いですが、綿は吸水性は高くても放湿性が低い素材です。

汗をかいても乾きづらく体が冷えてしまうため、綿素材の下着は登山には向かないと言われています。

同じ理由で、綿は乾きやすさが求められる夏の敷きパッドにはあまり向いていない素材です。

麻は天然の汗対策素材

麻(リネン)

麻は天然繊維の中で最も涼しいと言われ、吸水・速乾・通気性において綿よりも優れた素材です。

麻のひとつひとつの繊維は中が空洞になっており、こうした中空構造が麻の優れた特性を生み出します。

麻の中空構造
麻の特性を生む繊維の空洞

空洞部分に水分を吸い込むと大きくなり、発散するとしぼむというサイクルを繰り返し、水分を発散する際に気化熱が奪われて涼しくなります。

繊維の中が空洞なので通気性にも大変優れ、まさに麻は天然の汗対策素材です。

汗対策以外にも、麻をコーティングしているペクチンという天然の抗菌成分で雑菌も繁殖しづらく、とても衛生的なのも夏寝具に使う素材としてはうれしいポイントです。

夏の敷きパッドに向いた麻の優れた特性
  • 天然繊維で最も涼しい
  • 汗をよく吸収し乾きが早い
  • 通気性に優れている
  • 雑菌が繁殖しづらく衛生的

蒸し暑い日本の夏に理想的な「麻敷きパッド」のすすめ

日本の夏に理想的な麻敷きパッド

蒸し暑い日本の夏には、背中の熱と湿気を素早く吸収・発散してくれる麻が最適です。天然繊維の自然な涼感で、夏の寝苦しさを和らげます。

和雲では、中わたにも麻を100%使った日本製麻敷きパッド「涼夏(すずか)」を製造・販売しています。

Q-max値は0.28と、触った瞬間の冷たさは機能性化学繊維と比べると高くはありませんが、汗を吸って素早く発散し、サラリとした涼しさが持続するのが特徴です。

日本の夏に、涼やかな眠りを。

詳しい商品内容は下記をご覧ください。

天然冷感敷きパッド涼夏(すずか)
天然冷感敷きパッド「涼夏(すずか)」

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